暑い日が続いていますが、皆様お元気ですか。熱中症には十分お気を付け下さい。
さて、今回はイギリスにスケッチ旅行に行ってきましたので、そのことを書きたいと思います。あまりおもしろくない旅行記となると思いますが御勘弁ください。
6月25日成田空港11:15分発ヴァージンアトランティック901便でロンドンヒースロー空港へ家内と二人で旅立ちました。飛行は順調でしたが12時間弱の飛行時間はさすがに長く、読みかけの本を読み終わった後映画を2本見てもまだ時間は半分消化した程度で退屈至極。寝ようとしてもあまり眠れないので、ガイドブックを見たり、ヒースロー空港からホテルまでの行き方を路線図で確認したりして過ごす。ホテルまでは地下鉄で乗り換えなしで行かれる場所だから問題なし。
いつものことであるが、だんだん言葉の不安が湧いてきて、頭の中を英語モードに切り替えなくてはと思うが、英語が出来るわけではなし、ものや場所を尋ねる時のいいまわしを思い浮かべてみる程度。あとは単語を並べりゃなんとかなるかと居直るしかない。
両替については成田空港で15万円をポンドに替えた。その時のレートは1ポンド183円くらいであった。イギリスでも5万円を両替したが、そちらは184円くらいで、日本より少し率がよくない。レートはその日によって違うが、日本で替えていった方が得のようだ。ただ行ってみて分かったが、クレジットカードの文化が発達していて、現地人の多くがカードで支払いをしていた。私もそれにならってほとんどカードで支払いをしてきた。そのため両替したのは20万円で済んでいる。ただこれから来るカード会社の請求がかなりの額になりそうで怖い。
ヒースロー空港には予定通り午後3:30到着。(今の時期は夏時間で時差は8時間)パスポートコントロールを抜け、荷物を受け取り地下鉄の乗り場に向かう。チケットを買う時、一つ手前の駅(アールズコート)で乗り換えるよう言われる。「おかしいな~ 路線図では降りるはずの駅(グロスター ロード)は止まるはずなのに?」と思いながら、とりあえず分かりましたと返事をして、ホームに向かう。駅の人が間違うはずはないので、言われた通りアールズコートで乗り換え目的駅のグロスター ロードに着く。使用時間約50分。(後で確認するとやはりグロスター ロードでは空港からの線は止まらなかった)さてこれからは地図を頼りに宿までたどり着かなくてはならい。地図上では300Mくらいなので、方向さえ間違わなければちゃんと着けるはずである。しかし以前地図を逆に見ていて、反対方向に行ってしまい、さまよったことがあるので、落ち着いて通りの名前を確認しながら歩く。住所は31 Rosary Gardens Kensington。 ホテルの名前はアストンズ アパートメンツ。しばらく地図に従って歩くと、ありました。さほど苦労せず見つかりほっとする。チェックインをお願いし部屋へ。4階なのにエレベーターが無い。おまけにせまくて急な階段である。重い荷物を持ち上げながら愚痴をこぼしていた。「エレベーターくらいつけろよ。」(イギリスは消費税が20%と高いため、物価が日本より高い感じがする。安めのホテルを予約した結果、エレベーターの付いていないホテルとなってしまった。ちなみに今回エレベーターのあったのは、最後に泊まったロンドンのホテルだけであった。やはりそれなりですね。)
ここでは5泊の予定。ここのいいのは簡単なキッチン付きなので自炊ができること。冷蔵庫、電子レンジ、IHヒーター、なべ、フライパン、包丁、まな板、食器類など一応そろっている。早速お湯を沸かしコーヒーを飲み一息つく。落ち着いたところで夕食を食べに出かける。イギリス定番のフィッシュ&チップスの店が近くにあったので入る。フライドポテトの量が多く「こんなに食べてりゃ太るよな~」と思いながらもすべて食べきる。ビールを飲みたかったのでお願いすると、置いてないという。そうか、この店はアラブ系の人がやっているので、アルコール類は置いてないことに気がつく。「残念」コーラで我慢。以後ビールが飲みたい時は、アラブ系の店には入らないように気を付けた。スーパーで朝食用の食材とビールを買って帰宅。ほろ酔いとなったところで就寝。長~い一日であった。
2日目 地下鉄駅で7日券(7日間地下鉄とバスが乗り放題)を買いウエストミンスター寺院・国会議事堂に向かう。その後ナショナルギャラー(無料)を見学。午後はリバティー(衣料品店)へ。気候はだいたい日本の10月下旬くらいの感じで、日中はジャケットを着、朝夕はさらに薄手のセーターを着ていた。涼しいというより肌寒いという感じがする。
3日目 セントポール大聖堂に行きミレニアム橋を渡ってテートモダン(無料)へ。現代美術は難しい。その後タワーブリッジを見学。ハロッズ(デパート)に行き最後にビクトリア&アルバート博物館(無料)へ。大英博物館におとらないほど沢山の美術品があり驚く。金曜日は午後8:00までやっていた。午後9:30~10:00くらいまでは明るい。いつまでも明るいので、「子どもは夜遊びできないな」などと変なことを考えてしまう。
4日目 朝コインランドリーへ。小銭がなく両替機もないので近くのスーパーで買い物をして小銭を作る。洗濯終了後テートブリテン(無料)へ。こちらの方がテートモダンよりずっとよい。ただ楽しみにしていたオフェーリアの絵が展示されておらず少しがっかり。午後はケンジントンパレスを見学。中世貴族の衣装と白いかつらを付けて写真を撮った。自分で言うのもおかしいが、なかなか似合っていていい気分であった。当然家内も同じように着ていたが、お姫様にはなれなかった。
5日目 コートルート美術館(マネ・モネなどの印象派の絵が特によい)と交通博物館を見学。
ロンドン滞在中は見学が中心でスケッチは一枚もできなかった。やはり都会は人が多くいい場所がなかなか見つからず描く気になれない。
6日目 地下鉄でヒースロー空港に行きスコットランドの首都エジンバラへ。一時間の飛行でエジンバラ空港到着。そこからはバスで市内へ。ホテル近くのヘイマーケット駅で降りる。所要時間25分。100Mくらい歩くとホテルが見つかった。ここでは4泊の予定。
荷物を預けエジンバラ城へ徒歩で向かう。長い坂道や階段を上りやっとの思いで到着。日本語オーディオガイドを借りて聞きながらの見学。途中すごい音のする大砲を15発ほど鳴らす儀式を見学。毎日やっているのか聞くと、皇室等が来た時のみ鳴らすとのことであった。ホテルに戻り夕食を食べに外出。直ぐに日本料理店を発見。寿司とスーパードライのビールを注文。窓側の席にしてくれたので、料理を待っている間スケッチ。日本人のような顔をしたウエイトレスだったので、聞いてみるとエジンバラで生まれたと言う。「日本人のように見えますよ」と伝えた。日本料理店にはピッタリの子だと思う。やはり日本食はいい。でもスーパードライは小ビンでちょっとがっかり。
7日目 朝早く目が覚めたのでホテルの近くでスケッチ。朝食後バスの一日券を買い、郊外に停泊している皇室が使用していた船「ビクトリア号」を見学に行く。途中で灯台がありスケッチにいい場所を発見。「ビクトリア号」を見学後バスでそこまで戻りスケッチを2枚。その後市街に戻り城のスケッチを2枚。遅くまで明るいので頑張ってみた。したがって夕食は9時近くになってしまった。ビールがうまい。
8日目 朝ホテル近くでスケッチ。朝食後はコインランドリーへ。待っている間スケッチ。スコットランドはウイスキーだよと、ウイスキー博物館を見学。そこでは希望の地方のウイスキーをグラスに1センチくらい試飲をした。口当たりはいいが酔いそう。しかししっかり飲み干す。その後スケッチ。最後に王宮ギャラリーを見学。皇室が来ていない時は王宮も見学できるということであったが、来ていたらしく見ることができなかった。また寿司が食べたくなり日本料理店へ。前回話したウエイトレスが来たので描いた絵を見せる。今回は焼き鳥も食べてみたがいまいちだった。
9日目 朝 前日朝のスケッチ場所に行き着彩。朝食後スコットランドナショナルギャラリーへ。
メイン通りに行くと、通行止めになっていて、歩行者も歩道に並んでだれかをまっている様子。なんだろうと私たちも烈に加わり待っていると、なんとエリザベス女王が乗った車が通るではないか。女王はにこやかな顔をこちらに見せていた。びっくりである。周りの人たちも写真を撮りながら興奮気味であった。
その後おもちゃ博物館見学。街の様子をスケッチ2枚。エジンバラ最後の夜だからとホテル近くのパブに入ってみた。スコットランドの人はウイスキーばかり飲んでいるかと思っていたが、多くの人はビールやワインを飲んでいた。「他と同じだなと思った。」
10日目 トラム(路面電車)でエジンバラ空港へ。ヒースロー空港にもどり特急電車で市内のパデントン駅に行き、地下鉄でユーストン駅へ。そこからチェスターに向かう。ユーストン駅でチケットを買うがやたら高いのに驚く。後から分かったことであるが、当日買うとかなり高く事前に買うと安くなるそうだ。ついでに指定席については無料で取れ、椅子の背に紙がついているか上の棚のところに指定か指定でないかが表示されている。そんなことは知らないまま乗った電車は混んでいて、2人並んで座れる所がほとんどない。たまたまあった席に座ろうとしたが様子がなんとなく変だと思い、後に座っている人に聞くと、上の棚のところの表示を見てくれ、片方が指定で片方は自由席だと言う。表示を見ると確かに書いてある。自由席に家内が座り私は少し後ろの自由席に座る。チェスターまでは2時間。チェスターでの見学地やホテルの場所を地図で確認しながら過ごしていると、アナウンスが流れ、アクシデントがあり、途中のクローエという駅で乗り換えなくてはいけないと言っているようだ。不安が湧いてくる。最初から乗り換えになっている便もあるが、この便は乗り換えのないはずなのにとがっかり。クローエでは整然と全員が降り、ホームを移動。文句を言う人はだれもいない。さすが紳士淑女の国である。ここまで7~8両あった車両が、乗り換えの列車は3両しかなく当然満員。立っていくこととなった。乗客の男性が25分で着くよと教えてくれた。まずは乗れたのでよかった。
チェスター駅に着くと雨であったが、幸い直ぐそこにホテルが見えたので傘もささずに歩いた。チェックイン後街の方に歩いてみる。6時を過ぎていて雨模様なので人通りがあまりなく、閉まっている店も多い。スーパーでビールと食料品を買って部屋で夕食。ここでは3泊する。
11日目 街の方に向かい手前の公園を西側に抜けた所で幅20Mほどの川に出た。手漕ぎのボートやモーターボートが行きかい楽しそうである。向こう岸は牧場が続き、牛が10頭ほど草を食んでいてのどかな風景である。早速スケッチ。ボートの人が声を掛けてくる。だんだん晴れてきて気持ちがいい。この日は川の絵ばかりを4枚描く。川や海というのはなんとなく心地よく、描く意欲が湧く。グロブナー博物館を見学。
12日目 コインランドリーに行く。待っている間公園で木でできた汽車をスケッチ。午後橋をスケッチ。
13日目 朝近くの運河でナローボートをスケッチ。電車でシュルーズベリーに向かう。所要時間1時間。ホテル到着後近くにあるシュルーズベリー城へ。その後街の中を動き回り、ビールとサンドイッチの昼食をとりながらスケッチ。食後はその近くで看板のある絵を描く。ここは1泊。
14日目 朝ホテルの近くでスケッチ。電車でストラトフォードアポンエイボンへ向かう。途中バーミンガムで乗り換え。事前にインフォメーションで聞いていたが、よく理解できていなかったのとガイドブックでは次の駅(バーミンガムストリート)で乗り換えとあったので、紹介していただいた乗り換え駅を乗り過ごしてしまった。そのため次の駅(バーミンガムストリート)で降りる。乗ってきた列車の車掌さんがいたので切符を見せながら行き先を伝え、ここで降りていいか聞くといいとのこと。どう乗り継げばいいか聞くと、ここの駅員に聞けとややそっけない。とりあえず出発の掲示板を見るがストラトフォードアポンエイボンに行く電車の表示が見つからない。そこで改札付近の駅員さんに聞くと、ここから5分ほど歩いてムーアストリート駅に行けと言う。やっとの思いでその駅に着くと、10分後くらいに出るストラトフォードアポンエイボン行きの表示があった。駅員さんに確認して乗車。ほっとする。もう遅いが紹介された駅で降りていれば、荷物を転がしながらこんなに歩かなくてすんだことが後になって理解できた。
ストラトフォードアポンエイボンのホテル(B&B)は駅から400Mほどで直ぐ見つかった。しかしドアが開かない。インターホンがあったので押すと電話につながり、おじさんが出る。チェックインをお願いすると2時にならないとだめだと言っている。ちなみに今の時間は12時。荷物を預かって欲しいとお願いすると、今出かけていてそこにいないからそれもできないとのこと。仕方なく街の方に向かって歩くと直ぐに中華料理店があった。まずはゆっくり腹ごしらえでもして時間まで待つかと、入ってビールを飲みながらゆっくり中華料理を味わう。炊いたご飯があり、「やっぱりパンよりご飯だよな~」と思う。店を出て近くの広場でスケッチをする。2時を少し過ぎたところでホテルに向かいチェックイン。サンダーバードに出てくる悪役のような顔をしたおじさんが対応してくれる。(どうもこの人1人で経営している感じ)この街は1564年にシェイクスピアが生まれた所で、関連した場所が沢山残っている。まずはその生まれた場所に行ってみる。その当時の建物があり、中もその当時が再現されていた。その後川の方に行きボートの停泊所でナローボートをスケッチ。白鳥の子どもが3羽いてとてもかわいい。ここでは2泊する。
15日目 ツアーバスに乗り、シェイクスピアの奥さんの育ったアンの家、シェイクスピアのお母さんの育ったメアリーの家などを見る。バスの音声ガイドは日本語だからよく理解できるが、内容は直ぐ忘れてしまう。「聞いても聞かなくても同じかな」とふとそんなことを思う。その後街に戻りシェイクスピアのお墓のあるホーリー・トリニティ教会などを見学。ナローボートをスケッチ。
16日目 朝テューダ調の家をスケッチ。朝食後9:15の電車でロンドンに行くことにし駅に行くと、電車がキャンセルになっていて、次は11:35だと言う。家内にホテルに戻ろうと言うと駅に居るという。どうもホテルのおじさんが小うるさい感じで会いたくないらしい。1人で朝スケッチした場所に行き色を付ける。11:35発の列車は無事動きロンドンへ。今回のホテルは前回のホテルの比較的近くであるが、降りる駅は違う。眺めの良いいいホテルであった。夕食は録音していった桂枝雀の落語を聞きながら部屋でゆっくりと食べた。枝雀の落語はおもしろい。
17日目 ヒースロー空港から成田空港へ。18日目 朝8:50成田空港到着。リムジンバスで新宿へ。世界堂に行って絵の具等を買い、高速バスでみどり湖へ。3:30無事帰宅。長い旅の終わりである。
スケッチした枚数は彩色してない物も含め27枚(F4号サイズ)。ハプニングが沢山ありました
が、なんとか予定通りに行動することができました。皆さんも機会を見つけてスケッチ旅行して
みてはどうですか。きっと世界が広がりますよ。